富士山本宮浅間大社

旧官幣大社(氏子を持たない神社)で、駿河の国一之宮である富士山本宮大社は、富士山の麓、静岡県富士宮市にあります。全国に1800ある浅間大社の総本宮です。里宮(さとみや)である富士山本宮浅間大社のほか、富士山へと至る登山道の途中には、元々浅間大社の神様が祭られていた山宮浅間神社(やまみやせんげんじんじゃ)、富士山の頂上には奥宮と久須志神社が鎮座しています。富士山の湧き水が豊富な富士宮市は、水の町でもあります。富士山の噴火を鎮めるのは、女性の神様。富士山本宮大社をまとめてみました。

 

ご由緒

楼門

元々こちらの神社は、富士山そのものが御神体でした。創建は紀元前27年頃、噴火を鎮める浅間の大神様を祭ったことが始まりとされています。その後、山宮浅間神社(やまみやせんげんじんじゃ)に遷移され、現在の富士山本宮浅間大社の地にさらに遷移されたのは、平安時代の806年ごろなのだそうです。

ご利益

浅間大神は火伏の神、噴火をおさめる神なのですが、女性の神様です。女性の神様ということで、安産、水徳、家庭円満の神様でもあります。富士山の裾野の女性らしさから、女性神なのだとか。実際、山の神様は積み重ねて山と成すご利益がいただけます。さくや姫様のご利益は、人生に花を咲かせたい方にもご利益があります。

神社を歩こう

第一鳥居

第一鳥居

最初の鳥居となる大鳥居は、富士山世界遺産センターのすぐ横にあります。車で行かれるのなら、参拝は第二鳥居から先になると思います。ちなみに、神社近辺を流れているきれいな水の小川は、神田川。神田川の水源は、神社にある湧玉池です。この川のせせらぎを聴きながら進むと見えてくるのは第一鳥居です。天気が良ければ、第一鳥居の右側に富士山が見えます。

第二鳥居から楼門へ

第二鳥居

参道を進むと見えてくるのが、第二鳥居。鳥居をくぐった先に楼門がありますが、楼門の手前に左右に広がる広場は、桜の馬場。流鏑馬神事がとり行われる、桜の名所です。

鉾立石

源頼朝像

鏡池

馬場にある源頼朝像、鯉のいる鏡池と池にかかる輪橋(わのはし)を通り境内へ。二階建て入母屋造りの楼門や、拝殿はすべて徳川家康が、関ヶ原合戦の勝利の御礼にと寄進したものです。そしてこの鉾立石は明治まで、神が宿った鉾をこの上に置いて神事が行われていました。この楼門の前は馬場で、流鏑馬祭りが行われます。流鏑馬は鶴岡八幡宮を始めとした関東各地の神社にてとり行われている神事ですが、ここ浅間大社でも源頼朝が奉納しています。頼朝の像と、流鏑馬神事の様子が描かれています。馬場には、桜並木は500本植えられていて、春は朱色の社殿と淡いピンクの桜が素晴らしいコラボを見せます。

家康が寄進した社殿・拝殿

広い境内は17,000坪もあるのだそうです。家康が寄進した朱色の社殿は、国の重要文化財です。主祭神は、浅間の大神こと、木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)。そして、その父神である大山津見命、夫である邇邇芸命も祭られます。

この上、二回部分が本殿にあたります。浅間造りとよばれる独特な社殿です。

 

木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)って?

山の神・大山津見命(おおやまづみのみこと)には、2人の娘・息長足姫(おきながたらしひめ)木花咲耶姫(このはなさくやひめ)がいました。2人を天孫降臨した天照大御神の孫・邇邇芸命に悦んで嫁がせます。天津神に嫁いだ初めての国津神でもあります。ところが邇邇芸命は美しかった木花咲耶姫命だけを愛し、見た目麗しくなかった息長足姫を返してしまいます。返された姫は、長寿を与える姫だったとされます。返さず愛せば、人間の寿命はもっと長かったのだともされています。一方、残された木花咲耶姫はたった一度の契りで御子を身ごもりますが、邇邇芸命はそれを疑い、我が子ではないのでは?と疑います。木花咲耶姫命は、「私が産屋に火を放ち、その中で3人の子を産み落とすことができれば、あなたの子です」と主張し、3人の子をその中で産んだのだとされています。

見事な桜を

2017年4月上旬ごろ

ぜひ訪れたい季節は、何といっても春。境内には500本もの桜があって、格別の季節到来です。秋口にも、マメサクラが咲いています。

湧玉池

湧玉池

楼門手前の桜の馬場から右へ進むとあるのが、湧玉池です。境内の参拝を終えて、拝殿右横の門から進むのが一般的かもしれません。水量が豊富な一級河川である神田川の源流になっています。浅間大社がこの地に遷されたのは、この池があったためなのだそうです。この池の水はとても重要なご利益があるとされるのは、富士山を45年かけてろ過されてそそいできた貴重なお水だからです。水の平均温度は13度。夏は冷たく、冬は温かな水とされ、国の特別天然記念物にも指定されています。平兼森の歌である「つかうべき かずにをとらん 浅間なる 御手洗川のそこにわく玉」はまさに、ここが舞台です。平安の世から変わりない美しき光景なのですね。

かつては、ここで禊をしてから富士山に登山したのだそうです。その様子を動画におさめてきました。整備された公園のようになっていて、一級河川・神田川の夏は涼しくて最高です。

稲荷神社と厳島神社

稲荷神社

厳島神社

湧玉池には、2つのお社があります。橋の手前には稲荷神社、橋を渡った先には、厳島神社があります。優雅に泳ぐたくさんの鴨と、水草。朱色の橋が平安の世を思い起こさせます。この場所でたくさんの方が水浴びしたり、ただ静かに座っていました。元は禊祓いをする場所ですから、この水の音を静かに聴いているだけで、心が洗われていくのがよくわかります。

水屋神社

この富士山がろ過した、ありがたいお水をいただける、水屋神社は、拝殿を湧玉池へ抜けてすぐ左側にあります。こちらではお水をくんで持ち帰ることができます。空のペットボトルが1つ100円(だったと思います)でいただけますが、事前に何か持ってくることをおすすめします。生水ですのでわかしてくださいね。この水には、富士山の雄大で寛大な、愛と積み重ねる波動がたくさん入っています。測定はできませんが、ミネラルも豊富そうですよね。沸かして飲んでください、と書いてありますが、沸かして飲んでもその波動はそのままいただけます。さらに、この水屋神社の脇奥には、天神社もあります。

さくら御籤

神社内には、数種類あるおみくじが用意されています。その中で一番おすすめなのが、咲良(さくら)御籤です。豊かな水のある神社ではよく見かける水で浮き出るタイプのおみくじですが、こちらは美しさへのこだわりがとてもあり、素晴らしいと思いました。

水に浸すと浮き出る(湧玉池に浸しました…)

本来はこちらで行うそうですが、口をゆすいでいた方もいたので避けてみました。

水屋神社で浸した後、浮き出た文字をチェック。持ち帰りができないので、写真におさめておくといいかもしれませんね。この後は結ぶのですが、看板に書いてある通りに追って結びます。

美しい結びで、必ず願いが叶う、そんな氣がしました。

ランチ&休憩を

ここずらよ

こちらへ参拝する度に訪れるお店です。イカ入り富士宮焼きそばには、並と大盛があり、写真は並。さの萬が発症とされる肉カスと、もちツルな麺、削り粉が特徴の焼きそばです。東北出身の私には、もうちょっと濃い味が好みですが、香りが高い美味しい焼きそばです。他にもソフトクリームなどもあり、隣のショップでお土産も買えます。

こちらは2017年に撮った写真です。見るからに美味しそう…。

お宮横丁と北側製餡所

お宮横丁入口

北側製餡所

ランチは、境内外のお宮横丁でもいただけます。お店が数件集まった小さな路地です。第一鳥居を出て横断歩道を渡った場所にあります。こちらで富士宮焼きそばなどをランチにいただくのもよいですが、この横丁で一番のおすすめは、北川製餡所の御くじ餅です。富士宮の地で80年以上営業されているお店で、TVでもよく紹介されています。富士山の伏流水で炊きあげられた小豆は、とにかく優しくて上品で豊かな味です。

徳川家康が関ヶ原に勝利した際、人々へ紅白のお餅を振舞ったという言い伝えから生まれた御くじ餅です。つるもちな皮と、やさしくてほっこりする餡がやみつきになるので、毎回楽しみに参拝します。

お土産だけでなく、こちらでいただくこともできるようです。

山宮浅間神社

本宮大社から5km、さらに富士山の方向へと走った場所にある、山宮浅間神社は、お社がない神社ですが、富士山からの爽やかな氣が流れる場所です。こちらは、元宮ともいうべき場所で、元々浅間大社が鎮座していた場所です。杉並木を過ぎ、鳥居をくぐって石灯篭を抜けた先に籠屋(こもりや)があります。籠屋を抜けると、道のど真ん中に石が2つあります。特に何も看板がなくわかりづらかいのですが、それらは4月の神事で使われる鉾立石なのだそうです。

おそらく土日だけなのかもしれませんが、籠屋に本宮大社の方がいらっしゃって、対応されていました。

アクセス

・新富士インターまたは小泉インター
・西富士宮駅または富士宮駅から徒歩
・駐車場:最初の20分は無料、その後1時間あたり200円。
駐車場の端にある詰め所の方にお支払いします。

 

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